今回はオリーブオイルの話題のうち、一般にあまり触れられない話題を取り上げておきましょう。
食料品店にずらりと並んだオリーブオイルのビン、美しい緑色のオイルがいかにも美味しそうです。
ーーーワインはテイスティングの時にその色も見ます。色合いが味や香りと関連するからです。ーーー
ではオリーブオイルは?
国際基準でのオリーブオイルテイスティングには小型の足のない丸いグラスを使います。そしてこの
グラスには青い色がついています。何故か?オイルの色でテイスティングに先入観を与えないためです。
いかにも美味しそうな色のオイルが良いオイルとは限らないからです。
一時緑色のオリーブオイルが流行したことがあります。これはイタリアのトスカーナあたりのオイルが
伝統的に早摘みのーーーつまり熟していない緑色のーーーオリーブを使って作るからで、この手の
オイルは苦味が強くオリーブの実に含まれている葉緑素のために緑色をしています。
オリーブオイルの世界では決して優れたオイルではないのですが、どういうわけか10数年ほど前
アメリカでこの緑色のオイルが大流行したのです。色もさることながら苦い味も現代的だということで・・・
これが日本にも飛び火したせいで、苦味ばかり強くてひどく味のバランスの悪いオイルが高い値を
つけられて出回ったものです。
通常オリーブの実は木の上で緑から黒に変化します。黒く熟成したところを見計らって収穫し絞ると
黄金色のオイルが搾れます。甘味や苦味や果実味など様々な味わいが混然と溶け合ったオイルこそ
優れたオイルです。
しかし流行とは恐ろしいものです。未熟なオリーブの実から作られたオイルが売れるとなれば、そういう
オイルを作るメーカーが増えるのは致し方ないことです。しかしもちろん昔ながらの黄金色のオイルを作る
メーカーがスペインにはたくさんあります。
一時の流行はまた廃れます。オリーブオイル本来の香りと味は廃れることはないでしょう。今回はオリーブ
オイルの色と品質は無関係というおはなしでした。お買いになるときの参考になればと思います。