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建築家の考えるエコハウス
21世紀を住まう人にとって、環境問題は避けて通らずにいられない問題です。
環境の負担にならず、それでいて快適さを失わないアイデアが必要になります。
しかも、それらを両立させる為に、費用が掛かり過ぎたのでは何も意味もありません。
原理は簡単でも確実にできるエコハウス。エコロジーかつエコノミーなエコハウス。
【 環境問題を商売にしない、建築家の考えるエコハウスの原理を説明します。】
この画像はエコハウスを単純化したモデルハウスです。
構造は床下からロフトまでダクトを貫通させて、ダクトファンを取り付けます。
夏は床下からロフトに吹き上げ、冬はロフトから床下に空気を送り込むだけです。
特別な、蓄熱タンクや熱交換器を必要としません。北海道や特別寒い地域ならもっと慎重にエコハウスを考えますが、W地域以南であれば十分快適な室内環境を得られます。(お客様レポート参照)
原理は、冬は太陽高度が下がる為、部屋の奥まで日差しが入り込みます。南面のロフトに開口部を設け太陽光をダイレクトに取り込む間取り構成を考案します。
それによって暖められた空気はロフト付近に集まります。
その空気を、ダクトを通して床下まで送り込むのです。暖かい空気は上に上がります。
床下から通気ガラリを通って一階に入り、吹き抜けや階段・通気ガラリを通って、二階へとあがり再度ロフト周辺に上がり、循環を繰り返します。
夏になると太陽高度が上がり、庇のお陰で室内に日差しが入り込まなくなります。
それでも、このままではロフト部分の温度が上がってしまいます。
そこで今度は床下からロフトに向けて床下の空気を吹き上げます。
地中の温度は年間を通じて16℃前後と一定な為、基礎は夏の大気よりも冷やされています。
またコンクリートは熱容量が大きいので床下の空気を充分に冷やしてくれます。
その空気をロフトまで吹き上げるのです。
吹き上げられた冷えた空気は、周囲の空気より重たいですから、吹き抜けや階段・通気ガラリを通り、床下まで降りて来て再び循環を繰り返します。
写真は室内に露出させたダクトの例です。メンテナンスが簡単で暖炉の煙突と同様に 装飾的な要素も持ち合わせます。
こちらは納戸に仕込んだダクトです。
床上にある黒い部分がダクトファンです。
基礎断熱
基礎部分に見えている水色のパネルは基礎用の断熱材です。外壁同様、基礎も外気温の影響をうけますので、断熱処理を行います。
外壁面の気密処理
この上に防水シートを張り、通気層を形成して壁面の温度を屋内に伝え難い構造にします。
通気ガラリ
ワンフロアに数箇所設置して、空気の対流を促します。
(フクビ エアスリット12 定価¥5,000-)
通気開口
二階に設置した堀座卓の下を天井を張らずに、そのまま通気の為の開口にした例。
家の高気密化。(気密測定)
家の中を理論通りに暖気・冷気を循環させようと思えば、高気密にしなければなりません。隙間風が入る様では、思うようにダクトが機能してくれません。
慣れない方には息苦しいように思われますが、密閉して一切換気を行わない
のではなく、計画的に換気しますので、息苦しさは感じません。
その他のエコ設備
FF式石油ファンヒーター
気密住宅の為、室内の空気を汚す事は、極力避けねばなりません。そこでFF式の ファンヒーターを床下にセットします。
通気ガラリを通じて建物全体に暖気が行き渡ります。
真冬の曇の日の補助暖房として利用します。
逆スラブによる、直床
地熱を有効に利用する為、逆スラブの基礎を造り、直接タイルで床を仕上げた例。
日中、ダイレクトに日差しを取り込み床面に熱を溜めておいて、夜間に放熱させる床。
見た目は冷たく感じるが、冬でもスリッパは不用との事です。
シーリングファン
吹き抜けのあるリビングや、大空間の空気を攪拌して、全体を一定の温度に保つのに優れいています。
屋内窓。
間仕切り壁に通気窓を設け個室への通気を促します。
パティオ
野外と屋内の間に中間的な空間を設け、屋内空間の温度変化を抑え込む。
床面はコンクリート下地にタイル仕上げで、熱容量が大きく蓄熱材として活用させる。
冬場はそのままこの空間が居間の延長となり、快い陽だまり空間となる。
夏場はスダレでシェードしながら、窓を開放し雨のかからない屋外空間として利用する。
エコハウス Q / AQ 1 ダクト一本で効果が本当にあるのか?
A 1 実際に施工した家の方より、満足している旨の報告を頂いております。
大手ハウスメーカーが提唱する企画住宅は、どの様な条件においても
一定の効果を求められる為、装置が複雑になります。
家とは、本来個別に設計・建設すれば良いもので、その土地の特性や、
住まう人が希望する間取り等を個々に組み立てて行けば、必ずしも
複雑な設備を設置しなくても、環境に優しく快適な住まい造りが可能だと
考えています。
Q 2 床下の埃を家中に撒き散らさないか?
A 2 ダクトファンの風量は、床面に積もっている埃を巻き上げる程強力なもの
ではありません。ただ一年に一度は床下の点検も含め、掃除される事を
お勧めします。その為、床下の懐は60cm程度必要になります。
Q 3 ダクト内にカビが発生すると聞くが・・・
A 3 温度差を作り出す状態にあるのですから、結露が発生する可能性は
あります。しかし、横引きダクトを造らなければ、結露が溜まる事は
ありませんので、カビの発生を抑える事が出来ると考えています。
Q 4 床下に冷暖兼用クーラーを設置すれば、ランニングコストが低い
空調システムが出来ると思うが・・・
A 4 暖房時は暖気が無理なく上昇する為、効果があると思いますが、冷房時
は床下が冷えすぎてしまい、結露の発生が懸念されます。
床下の冷房は実績がないので、なんとも判断し兼ねます。
Q 5 具体的なメリットは?
A 5 イニシアルコスト(建設費)を上げずにランニングコスト(光熱費)を抑える
事が出来ます。
光熱費を抑える事は間接的にCO2排出削減につながります。
一階と二階の温度差が少なく、上下階に移動する前に予め冷房や暖房を
入れておく必要が無くなります。