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工務店の家造り

昭和30年前半までは家は工務店さん=大工さんにお願いするのが当たり前でした。
ハウスメーカーはまだ存在せず、建築家の先生は住宅には目を向けない時代です。
地域に根ざした地場の工務店さんは、地域の人の生活に密着し生計を立てていました。
新築工事は勿論のこと、小さな改造から俎板削りに至るまで細かいケアをして、家の事で なにかあれば、「○○さんに頼む」と云う信頼関係が成り立っていました。
その頃の大工さんは、施主さんの性格や家族構成・家族関係まで熟知していて、それこそ「任せていれば何も云わなくても大丈夫、ええ仕事しまっせ!」と頼もしい言葉が聞けた時代です。

高度成長期が始まり、大量生産の波が日本に押し寄せると、住宅にも変化が現れます。
ハウスメーカーが台頭してきて地場の工務店さんの職域を脅かし出します。初めは ミゼットハウスの愛称で離れの増築程度から始まった住宅産業ですが、昭和40年代も
後半になりますと、資金力と大量生産力にモノを云わせ、均質で廉価で国民のニーズに マッチした製品が町に数多く見られる様になります。

工務店さんの対抗手段はありません。今まで細やかなケアをしていた地場のお施主さんはやはり値段があっての普請ですから、値段の安いハウスメーカーの建物を買うようになります。
その頃から家は建てるものでなく買うものと云う意識が広まりました。

工務店さんは生活を賭けて、商圏を広げる努力をしますが、今までの様なキメの細かいサービスの提供は出来ません。又ハウスメーカーとの不利な価格競争に巻き込まれていきます。
お施主さんから仕事をもらう事ばかり考えていても、仕事は減る一方なので施主さんがいなくても、家を建てられる建売住宅を造り出します。建売住宅が盛んに造られるようになったのも昭和40年代です。
高度成長期の頃は国民の持ち家志向の波にも乗りまして、造れば売れる時代でした。
その一方で地場密着型の工務店さんは益々減少していきます。

そんな時期、昭和40年代後半にオイルショックが日本を襲います。
建てれば売れる時代は終わりました。それはハウスメーカーも同じでハウスメーカーは社運を賭けて住宅の技術革新に進みます。システムキッチン・ユニットバス・既製建具と云った商品を次々に作り出します。しかし、地場の工務店さんは昔からの建て方、親方から教わった工法を捨てようとしません。地場の工務店さんがユニットバスを取り入れ出したのは昭和も50年後半になってからです。次々と技術革新を遂げるハウスメーカーに比べ、色褪せた地味な存在になってしまいました。

これは平成の世になった今でも変わりません。去年発生したリーマンショック以来大手のハウスメーカーでさえ倒産の噂が囁かれています。まして資金力の乏しい工務店さんが経営の信用を得るのは至難のわざです。

工務店さんが元気になるには今までの自分達の弱点を克服し、ハウスメーカーの
弱点を突くしかありません。

次号では工務店の弱点とハウスメーカーの弱点を書きます。

工務店さんが元気になるには今までの自分達の弱点を克服し、ハウスメーカーの
弱点を突くしかありません。
今回は工務店の弱点とハウスメーカーの弱点を書きます。

工務店さんの現状は数通りに分けられます。
1、大手ハウスメーカーの下請けをしている工務店
2、建売住宅を手掛けている工務店
3、フランチャイズ化された工法のフランチャイジーになっている工務店
4、旧態依然たる工務店

大手メーカーの下請けをしている工務店さんは中々実態として把握し辛い。
大きな看板を上げて「○○ハウス施工店」とか自ら下請けを名乗っている工務店が無い為です。多くのハウスメーカーは販売から竣工に至るまで、全て自社施工の様に振舞っているが、メーカーは販売・商品開発・パーツの製作のみで、基礎工事以降の施工は下請工務店に依存しているのが現状でです。
商品開発やパーツの製作は何もハウスメーカーでなくても、多くの建材メーカーがしている事であり、建設の本質は価値も問題も基礎工事以降の工務店が請け負う施工にある。
超大手のハウスメーカーの様に建物の80%程度を工場で生産し、現場で造るのは基礎ぐらいで、部屋ごとトラックに積んで現場で組み立てて、はい完成みたいな事をしない限り、自社施工とは云い難い。にも関わらず下請け工務店はハウスメーカーの陰に隠れ日の目を見る事はない。
また、予算管理もメーカー側が行い工務店は監督業を請け負っているに過ぎず、仕事はあるが儲からない日々を送っているのです。

建売住宅を手掛けている工務店は自社で土地を購入し、施工販売している訳ではあません。
土地情報をいち早く手に入れる不動産業者が市場に乗りそうな土地を見つけて、知り合いの工務店に建売住宅を建てさせると云うのが一般的な流れです。
そのため建築主体は工務店ではなしに不動産業者になります。土地だけ単に売るのでは利益が少ない為、建物ごと売って利益の上乗せを図っているのです。
そこには建物に対するポリシーはなく、何%利潤を産むかと云う数字だけの住宅建設となっています。
当然建設単価は極限まで絞られ、建物に工務店のポリシーを織り込む余地はありません。
加えて姉歯事件以降コンプライアンスに対する厳格化を求められている為、益々経営状態はひっ迫
しています

フランチャザーの元に集まり一つのブランド名の元に生き残りを図ろうとする工務店もあります。
○キュラホーム・○イフルホームと云ったブランドで集客し、工務店の名前も前面出してフランチャイジーとして営業活動を展開している工務店さんがそれです。
フランチャイザーから工法・仕入れ・集客に至るまでのノウハウを購入し、工務店が独自で生産活動を行っています。しかし、有名ブランドであればあるほどギャランティーが高くなり他の道に生きる工務店と経営状態は大差ありません。

旧態依然たる工務店はハウスメーカーに自分の職域を荒らされもはや見る影もありません。
廃業同然であるか、細々とリフォームでその日を食いつないでいる状態がここ数年間続いている。

以上が今の工務店の弱点です。資本力が無い為自らが商品開発や営業展開が出来ないと考えています

親方から教わった工法を守る事しかしていなかった為、技術革新や新法令に全く追いついていない。

工務店の未来は本当に闇だけなのだろうか?

工務店さんが元気になるには今までの弱点を克服し、ハウスメーカーの弱点を突くしかありません。今回は工務店の反撃法を書きます。

仕組みの弱点を突く
ハウスメーカーは資材の一括購入で仕入れ価格を抑えています。つまり一括購入以外の製品は誰が購入しようと価格は大差ないのです。
ハウスメーカー仕様以外のオプションをハウスメーカーに依頼すると法外に思える別途金額を要求されるのはその為です。
つまり、ハウスメーカーと同じ様な仕様の建物を建てていれば工務店は勝てません。
仕様でハウスメーカーと差別化を図る事です。

戦略の弱点を突く
ハウスメーカーはマニュアルに載らない顧客の切捨ても行っている様です。
自社の考える戦略構想から外れた顧客は手間がかかり、営業マン・設計者・施工者
と分業化されたシステムに乗りそうに無い顧客は相手にしていません。
そう云った顧客に目をつけ、土地探し・融資対策・間取り提案・施工管理・ メンテナンスに至るまで、一貫してフォローできる仕組みを作ればハウスメーカーに対抗できます。

地域に根ざす
ハウスメーカーは全国シェアで展開しています。住宅は元々は地場産業であり地場に根ざした、地場の気候風土に合う建物を提供するのが原則です。
ハウスメーカーは品質を均一化する為、どの様な場所に建設しても一定品質を保てる様に仕様をマニュアル化しています。
つまり、現場単位で仕様・性能の選定を行わないので、当然無駄や不足が発生するのです。全国規模では太刀打ちできないけれど、その地場内でトップシェアは地場の工務店しか出来ません。

デザインの差別化
最近ハウスメーカーの業績が頭打ちなのは、貧弱なデザイン力にあると思います。
外観ばかりでなく間取り等での新しいライフスタイルの提案が出来ていません。
間取りに関してはここ20年程殆ど変わっていません。誰のために使うかはっきりしない客間が最も日当たりの良い場所を独占していたりします。
又、○LDKと云った発想で部屋の構成を組み立てる事しか出来ない為、その家族の 為の独特の空間、シューズクローク・サニタリー・グルーミングルーム・
ホビールーム・サブリビング・パソコンコーナー・リビングシアター等と云った 提案が出来ずにいます。
建築主の特性を考えず敷地形状と建ペイ・容積だけチェックして既製の間取りで強引に客を取るハウスメーカーのやり方では施主は逃げてしまいます。

技術の公開
今まで建築業として長い歴史を積み重ねられてきた工務店さんほど、その地場でしか
通用しない独特のノウハウをお持ちです。
それらを積極的に公開し、集客のツールとして活用することです。
大手のハウスメーカーでは全国が対象エリアの為どこにでも通用する普遍性が要求
されます。
地場の工務店さんは地場にだけ通用する工法で対抗できるのです。
建築基準法を遵守するのは当然ですが、建築基準法が禁止事項を網羅した法律です。
つまり書かれていない事は何をしても良いのです。
自社独自の工法をアピールするのに昔でしたら、相当な宣伝広告費用が発生しましたが、今はホームページにアップするだけで全国に公開できます。

ホームページの画面を見るだけなら大企業も地場の工務店も土俵は同じです。
工務店は地域に根ざすと云う大原則を見失わなければ充分ハウスメーカーに対抗できるのです。 がんばれ工務店!!