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IAU免震工法



転がり免震支承

鉛直に掛かる荷重を確実に基礎に伝達し、水平に掛かる荷重に対しては何の抵抗もしない。転がり免震支承一言で云えばこうなります。
中華鍋を二枚貝の様に重ね合わせ、その中に大きい鉄の球を入れた様なカタチをしています。この鉄球がベリングの役目を果し地震力を上部構造体まで伝えない仕組みになっています。積層ゴム等の免震支承は基礎と建物が繋がっている為どうしても固有振動周期が発生してしまいます。固有振動周期と地震波が合ってしまえば共振し、返って被害を増大させる結果になりかねません。
転がり免震支承は、基礎と上部構造体が繋がっておらず固有振動周期が生まれません。どんな地震波にも対応出来る訳です。
また、鍋及び蓋には軽いカーブがついており、地震が収まれば自然と中心に鉄球が戻る仕組みになっています。その為原点復帰に特別な操作は必要ありません。
欠点は、横荷重に対してどんなものにも反応してしまう事です。極端な話しそよ風が吹いても、このままではユラユラと揺れてしまいます。家の中に居ながら船酔いしてしまいます。その為に転がり免震支承だけでなく複雑な機構を持った装置が複数必要になってしまうのです。



 引抜防止装置付免震支承

前回述べました、転がり免震支承だけでは、地震力以外の外力にも敏感に反応してしまいます。しかも地震の縦揺れに対しては基礎と上部構造体がつながっていない為、返って被害が大きくなる可能性もあります。

そこで開発されたのが引抜防止装置付免震支承です。

X方向Y方向それぞれに、動くベアリングのついた支承架台が基礎と上部構造体をつなぎ、結果として360°自由に動きますが、引抜や捩れに対して抵抗する装置となっています。

一般的には、この装置を二基程度設け上下動に備えます。



風揺れ固定装置

上記二つの装置では地震以外の横揺れを止める事が出来ません。
その横揺れの代表が風力です。台風時、壁面は1m2当り200kg程度の圧力を受けます。建物全体の壁面を掛け合わせれば、建物を動かすに充分な力になってしまいます。

地震の時には抵抗が無くなり、台風やその他の水平力に抵抗する
装置が風揺れ固定装置です。

仕組みは固定ピンで通常は固定し、地震にだけ反応するセンサー
を併設して
(イメージし難いですが、現物を見ると機構は案外簡単です)地震時にはピンが外れる仕組みになっています。地震が納まると自動的にピンが復元します。

地震では概ね震度4以上でこの装置が作動する様になっています。
震度3程度では一般の建物と同様の衝撃があります。


全方位型制振ダンパー

上記の風揺れ防止装置で、もう全て安全かと云うとそうではありません。過度な地震力に対して無抵抗なのです。現状で予想以上の地震力を受けますと、転がり免震支承の鋼球が飛び出してしまいます。

そこで、この全方位制震ダンパーで過度な揺れを抑制しているのです。その為、理論上で100%免震であっても、この装置をつけた為90%免震となるのです。震度7の地震を震度4程度に押さえ込む働きです。

他社の免震装置では、制震ダンパーは加速度を押さえ込む働きを
しますが、IAU型免震装置では制震ダンパーは加速度を呼び込む装置になっているのです。