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プランニングの合理化

1、 モデュラーコーディネーション
  間取りを考える場合、タタミの帖数で考えるのは素人でも判断しやすく
  便利です。建築材料もそれを基準に製品化されているものが多くあります。
  それをそのまま使用すれば、材料に無駄がなくなり経済的であるといえます。
  建材で多く利用されているのが、3尺モデュールです。合板のサイズは3”X6”
  ボード類も3”X6”サイズを多用します。3尺が二つ合わさって1間となり、
  三つ合わさると1丈になります。6尺平方が1坪。あまり細かく覚える必要も
  ないですが、これくらいは覚えておくと便利です。

2、 仕様変更
  仕上げには通常メーカー指定・品番指定を行いますが、施工者によりその
  メーカーの仕入れルートが無く、高いレートでしか入荷出来なくなる恐れも
  あります。指定の後に同等品以上と付け加えてやれば、他メーカーの製品
  も利用でき、安く仕入れる事が可能になります。

3、 適正規模
  部屋も建物も大きい方が使いよいですが、予算に限りのあるところでの
  話しをしていますので、無駄を省いていかなくてはなりません。
  浴室は一坪必要なのか、トイレは一階と二階に要るのか、子供部屋は
  本当に6帖必要なのか。常に考えておく必要があります。

4、 部屋の兼用
  坪数を抑えると、建設コストは抑えられます。最低必要な空間は省略でき
  ませんが、普段使わない部屋や、使用する時間帯に差のある部屋などは
  兼用する事を考えましょう。トイレは二つ必要ならば、一つは洗面所に
  便器だけをつけるとか、客間は仏間と兼用するとか、色々考える事が
  出来ます。
 
5、 間仕切り壁の省略
  断熱化に力を入れますと、従来程間仕切り壁を多用しなくても光熱費は
  上がりません。家全体が一定の室温になり、より快適になります。
  間仕切り壁ができますと、必ずドアが付いてますのでドア単体でも10万円
  前後のコストアップと云えます。家具で仕切るとか他の方法で仕切ると
  イニシャルコストが大きく下がります。

6、 水廻りの集合
  建築工事の1/3は設備工事です。そのうちの半分は給排水設備工事です。
  これらを集約的に配置する事により、工事費を抑える事ができます。

7、 動線計画
  住居を計画する場合、家人の一日の行動パターンを観察するところから
  始めます。朝起きて歯を磨きに洗面所に行く。用を足して、服を着替えて
  食卓につくとトーストがお皿に乗せてある。そこからはテレビが見えて
  ニュースをやっている。新聞のスポーツ欄に目を通しながら、持って帰った
  書類の確認をして、「行って来まーす」とか云いながら玄関に向かう。
  ご主人の平日の朝はこんなものでしょうか。でて来た場面を全部近接
  して配置すれば、無駄な空間の無い家が出来上がります。ただし話しは
  そう簡単でなく、家族全てのパターンがあり、一日の変化、週変化、季節変化
  があります。これらを踏まえ、先ほど想像したような、行動パターンを
  図面化していくと、おのずと無駄の無い間取りになって行きます。
 
8、 ○LDKの発想を捨てる
  高度成長期に住宅公団が提唱した、2DKとか3LDKとか云った間取りの
  呼称は、一般の人に部屋の大きさを漠然と想起させ、比較的便利な為
  広く普及しました。○は居室の数を表し、Lは居間、Dは食堂、Kはキッチン
  を表しています。時代は移り人々の住宅に対する願望は○LDKの発想
  で対処出来なくなって来ています。納戸が必要、趣味の部屋が欲しい
  子供部屋はいらないが、廊下を広くしてそこに机やベッドを置きたい。
  吹き抜けが欲しい。etc・・・。この様に、器にライフスタイルを合わせる
  のでなく、ライフスタイルに器を合わせる工夫が今後顕著になって来ます。
  中途半端に○LDKの呪縛に悩まされていれば、○LDK+趣味の部屋+
  納戸+勉強コーナー+吹き抜け、と云った様に際限なく床面積が広がって
  しまいます。個室が本当に必要なのか、居間って必要なのか、食堂
  で本当に食事をするのか、もう一度ライフスタイルを考えて下さい。

9、 廊下をリビングに取り込む
  人が継続的に使用しない空間のうち、もっぱら通路として使われる
  空間をデススペースと呼びます。デススペースが少ないほど効率的
  な間取りと云えます。人が移動する空間はおのずと決まってきます。
  わざわざ廊下として空間を確保しなくても、居間の中に人が通る
  スペースがあっても良いのではないでしょうか?
  一昔前なら、客人と顔を合わせたくないから居間と廊下は区画して
  と云った考えもありましたが、最近は顔を合わせたくない人を、
  わざわざ家に呼んだりしません。それより、帰宅すれば強制的に
  居間を通らせる方が、子供の管理がし易いのではないでしょうか。

10、平面でなく立体を意識する
  平面的に面積を抑えるのが、限界に近づきますと、今度は立体的に
  考える癖をつけます。開放感は狭い部屋では演出し難いものです。
  吹き抜けや勾配天井が許されるなら、そういったもので空間の広がり
  を表現しましょう。  

11、階高を押さえる
  平面をただ積み上げる様な形態は、実は不経済な空間を生んでいます。
  洗面所、トイレ、浴室、車庫は通常の天井高より随分低くても機能します。
  これらを集約的にまとめ、それらの階高を少し下げてやるだけでも
  コストは下がります。

12、外壁面積を抑える
  でこぼこした間取りは外壁の面積を増やすので好ましくありません。
  一番、表面積が小さいのは球体ですが、曲線はコストアップの原因です。
  サイコロの様な立方体が一番経済的です。

13、収納を事前に考えておく
  引越ししたのは良いけれど、荷物が収用しきれず、結局捨てたり、慌てて
  既製の物置を買ったりした、い云う話しを良く聞きます。出来るだけ具体
  的に、物入れのレイアウトを考えておきましょう。

14、構造計画
  1階の耐力壁線を2階の耐力壁線を揃えるだけて、構造材が随分節約
  出来ます。2階に壁が多く、1階に少ない間取りは最悪で、コストアップ
  に要因になるだけでなく、地震や台風にも脆い構造と云えます。

15、改修計画
  ライフサイクルに沿って、ある程度の増改築は想定しておかなくては
  なりません。改修を簡単に出来る様、新築当初から考えておく。
  改修しなくても、使い方を替えられる工夫をしておく。等を前もって
  検討しておきましょう。

16、オペレーションリサーチ
  第二次大戦中に開発された、問題解決手法の一つ。事象を分析し
  問題点の本質を掌握し、いかに最低の労力で最大の効果を上げる
  かを究明するもの。戦後各国の企業戦略に取り入れられました。
  日本での事例として、味の素の戦略が有名です。売り上げの落ちた
  味の素の売り上げを、どうしたら回復できるか討議されました。
  宣伝広告費を増やす、新製品を開発する、人員削減、事業の撤退
  色々な案が出ましたが、どれもリスクを伴う方法でした。
  そこでこの手法が応用されました。出た結論は、容器のキャップに空い
  ている穴を2倍の大きさにする事。容器を振る度に2倍の量の、味の素が
  出て売り上げが倍増しました。
  最低の労力で最大の効果を上げる、好事例として大学の講義でも
  頻繁に紹介されています。住宅を考える場合、お金を掛ければどんな
  夢も叶いますが、お金を掛けずに夢を叶えるところに、ローコストハウス
  の醍醐味があると思います。  


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