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ローコストハウスを間違い無く建築するには。

1、チープハウス
  ただ安くするだけではローコストハウスになりません。また、坪単価○○万円
  以下がローコストハウスとか云った概念も私は持ち合わせません。
  例として、仮に坪単価60万円の住宅であっても、その家の価値が坪単価80万円
  の家に相当していれば立派なローコストハウスです。坪単価が30万円の家でも
  30万円相当の値打ちしか無ければ、それはただのチープハウス(安普請)
  です。ローコストにするコツは、高性能で不要なものは何も無い、(おまけの
  付いていないショップブランドのパソコンの様なイメージでしょうか)家にする
  事ではないでしょうか。

2、品質確保
  値段の下がるのと同時に品質を下げてしまえば何もなりません。品質を下げず
  に、値段を下げる努力が必要になります。品質と云う、一見判りづらい概念を
  客観的に評価する為に住宅性能表示制度があります。住宅の品質を9項目に
  渡って等級別に表した物差しで、等級が高い程、品質の良い家と云えますが、
  全ての項目に渡り高等級を取得する事はありません。余分なところに
  お金が掛かりすぎて、割高の家になってしまいます。
  自分がその家の何にこだわっているのかを良く考えてその等級だけ高等級に
  すれば、安くて自分の考える質の良い家が出来るのです。
  極端な話しが、こだわりがどの項目も無ければ、全て最低等級でも自分の考え
  る、安くて質の良い建物となるのです。
  性能表示制度の要点は、高等級を取得する事にあるのではなく、第三者に
  自分の家を客観的に評価してもらい、自分の求める品質を確保しようとする
  ものなのです。

3、ライフスタイル
  一つの家に長く住みますと、荷物がどんどん増えていきます。買い物をした
  時は必要だから買ったのですが、買った瞬間にゴミ同然となってしまう品物
  も多くあります。もったいないからと、捨てずに置いていますと、だんだんと
  人の居場所が無くなってきます。それらを整理する為に、また収納家具を
  購入し、それ自体が年に何回も開けない、体裁の良いゴミ箱になって
  しまいます。ゴミ箱に囲まれて生活している人を多く見かけます。
  いつかは着るだろうと、サイズやデザインの合わなくなった服や、壊れて
  修理もせずに放置してある電化製品がどこの家にも多くあると思います。
  すてるには惜しい品物は、フリマやネットオークションを利用してどんどん
  処分しましょう。そうする事で建物の延べ床面積を抑える事が可能になり
  建設コストが下がります。

4、敷地特性
  土地探しから始める方は、その土地に自分が何を求めているか、何を
  気にしていないかを良く整理しておきましょう。当然ながら人気のある
  土地は値段が高く、人気の低い土地は値段が安いです。
  値段が安い土地の条件を箇条書きしますので、土地探しの参考にして
  下さい。
  1、駅から遠い
  2、道路状況が悪い
  3、前面道路が狭い
  4、高い建物や工場・畜舎の隣地
  5、変形敷地
  6、間口が狭い
  7、狭小地
  8、学校が遠い
  9、買い物が不便
  10、斜面地
  11、道路と宅地に高低差がある
  12、鬼門筋からの進入路しかない
  13、駅やバス停まで坂道が続く
  14、人気の無い地域・地区
  15、成熟した町並みでよそ者が入り難そうな地域
  16、都心まで1.5時間以上電車に乗る

  これらの項目が、全く当てはまらない土地は個人には手が出ません。
  商業地となってビルが建ってます。どの項目を重要視してどの項目
  は気にしないか、良く整理しておきましょう。勿論気にしない項目が
  多い程安い土地にめぐり合う確立は高くなります。

5、ライフサイクル
  人は一生の間に多くの出会い別れを繰り返します。肉親とて同じで
  生まれた時から、死ぬ時まで同じ家族構成でおられる事は、普通では
  考えられません。となると、家族を入れる器としての住宅の大きさ・間取り
  を考えた場合、一つのパターンで済むハズがありません。お城の様な
  広い家で、一人暮らしするのも酷でしょうし、4.5帖一間で家族4人が
  暮らせません。
  家族構成の変化に対応して、増改築する・転居する・間仕切りの無い
  家にする。等自分に可能な事を予想して住宅を考えましょう。

6、順位付け
  新築住宅を計画する時の作法です。間取りを考えずに、自分が必要
  としている、空間を考えます。風呂・トイレ・洗面・キッチン・居間・寝室
  そのどれに自分は重要視しているかを順位付けするのです。
  それを、家族全員にしてもらい、基礎データーとして設計者に提示
  すると、より早く家族が気に入る間取りと出会えます。
  その分着工が早くなり間接経費が省略できます。

7、コストパフォーマンス

  大阪から東京へ行くのに、新幹線を利用するか飛行機に乗るか判断に


  迷うところです。どちらもドル箱路線です。
  各駅停車で仮に行きますと料金は8510円。安いけれど疲れるし、時間が
  12時間以上かかるでしょうね。その時の新幹線は魅力的です。特急料金を
  支払いますが、13750円で3時間もあれば東京に連れて行ってくれます。
  さて航空機ですが、伊丹空港からですと19650円払っても2時間55分
  掛かります。関空に至っては、22100円も払うのに3時間40分も掛かります。
  関空は問題外として、人は5分到着時間を短縮する為に6000円近くの
  お金を支払うでしょうか?今はさすがに各駅停車で東京に行く人はいない
  でしょうが、飛行機で東京に行く人は多くいます。(関空からも)
  いかに低予算で所期の目的を達成するか、これがコストパフォーマンス
  です。感覚やイメージ・口コミだけで、良いと信じて高いものを選択して
  いませんか?

8、イニシャルコスト・ランニングコスト
  いくら低予算で建物を建てても、維持管理にお金が掛かりすぎると
  ローコストハウスとは云えません。どちらにしようか、判断に迷った
  時は、維持管理の容易な材料を選択すべきです。太陽熱温水器
  太陽光発電等は初期投資が高すぎて、現状ではペイロードに乗り
  ません。しかし、一度取り付けてしまえば、あとはお値打ち感が
  実感できる商品です。予算に余裕があれば検討すべき機器です。

9、利休の心
  建物の値打ちは、建設費で決まらない事を認識しましょう。
  秀吉の造った金の茶室は、贅を尽くしましたが秀吉の死後数年で
  消滅しました。
  利休の造った茶室は、400年の時を経た今でも、名建築として後世
  に伝わっています。
  利休の茶室は何一つ豪華なものはありません。
  屋根は瓦葺きではなく、藁葺きですし、壁も漆喰で仕上げず荒壁
  のまま、柱も今で云う間伐材ですし、床柱に至っては建築的に無価値
  な雑木です。
  ものの価値を値段で判断せず、人目を気にせず、自分の求めている
  基本性能を素直に発揮してくれる材料を探してみましょう。

10、ローコストハウス志向の設計事務所に相談する
  手前味噌で利益誘導趣味で書くのは心苦しいのですが、客観的に
  判断して、良いと考えましたので掲載します。
  では何故、設計事務所なのか設計事務所ばかりが設計しているのでは
  ありません。安売りを志向している工務店さんや大量生産を得意と
  するハウスメーカーにも設計者がいます。仮にあなたは、ハウスメーカー
  の設計者だったとしましょう。クライアントから当社仕様にない要求を
  を受けたとします。あなたは一生懸命勉強するでしょう。そして2通り
  の解決策を見つけます。Aは客の要求に応えるには最善の策、しかし
  この策は他社に比べ、自社の工法で行うと割高になってしまう。Bは
  自社工法に非常にマッチした策。しかし、法的には問題無いものの
  他社の工法より性能が劣る。
  そこであなたは上司に相談するでしょう。上司の回答は、「自社の利益
  を守るのは社員として当然だろう。法的に問題ないのなら自社の有利
  な工法を勧めるべきだ。」
  これは何も特別なフィクションではありません。設計と施工を一体で
  行うと、日常茶飯事的に発生する問題です。特にローコストハウスの
  場合、利益率の高い付加価値をそぎ落とす傾向にありますから
  設計施工で行うと必ず施工者に有利な結論しか出ません。
  ローコストハウスを志向するなら、設計料は割高でも設計と施工を分離
  させた方が、建築主にとっては有利です。

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