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最新コラム H29.3.29
【秀光ビルドの家を調査しました】
●週刊文春のスクープは真実か!?
週刊文春に秀光ビルドの違反建築のスクープが掲載されて、不安になったと知り合いに頼まれて、調査に入りました。週刊誌に掲載されたのとは異なる家ですがハウスメーカーの家造りなら、標準的な仕様は決まっているでしょうから実体を知るには良い機会です。

文春の記事の内容と云うのは
「A氏の家は、土台の下に基礎が築造されていない部分や、土台と基礎が10センチもズレている部分があり、明らかに建築基準法に違反していました。 また、一階と二階の柱や壁の位置がズレており、耐震を強化する“ダイライト”と呼ばれる耐力面材が継ぎ接ぎで貼り付けられていた。これでは何の効力もありません」と云うセンセーショナルな専門家の意見を添えて、違反建築を糾弾するカタチでまとめられています。

但し、このスクープは週刊文春以外にネット上で、ヤフーニュースに載りましたが、それ以外の他のメディアは沈黙しています。

                (記事と一緒に公開されていた写真)
この記事を読んでまず疑問におもったのが・・・・・


@基礎が築造されていない部分があり(写真右)・・・・・・これは設計図書と比較して、図面には描かれてあるのに施工されていないとなれば大問題ですが、設計図書に描かれていなければ、あえて施工する必要はありません。長さ90cm程度で上に柱が乗っていなければ、人通口として基礎を省略する場所があります。写真では、土台がズレ落ちている様に見えますが、下がって見える木材は、土台ではなく断熱材を囲っている受け材です。

A基礎と土台が10cmズレており(写真左)・・・・・・・土台の下に基礎パッキンが見えています。基礎パッキンは基礎の上にただ置かれているだけなので、本当に基礎と土台がズレて、土台の下に基礎が無いのであれば、基礎パッキンは脱落しているはずです。
写真ではしっかりと基礎の上に乗っている様に見えますので、この角度の写真からただちに違反であるとは判断出来ません。基礎パッキンが脱落していない事を考えると、仮にズレていたとしても工事途中で修正補強した可能性が残ります。(修正補強は監理者の指示で行う合法的な措置で違反ではありません)


B明らかに建築基準法に違反していました・・・・・どこを指して明らかに建築基準法に違反しているのか、この記事と写真だけでは私には判断できません。

C一階と二階の柱や壁の位置がずれており・・・・一階と二階で柱や壁の位置がズレるのは当たり前です。 一般の家は一階にリビングがあり二階には個室が並んでいます。マンションの様に同じ間取りが重なっている訳ではありません。
そんな間取りでどうしたら、柱や壁の位置が一緒になるのでしょうか。 この一節は専門家の意見とはとても思えません。何か誘導的な取材意図がみて取れます。


D”ダイライト”と呼ばれる耐力面材が継ぎ接ぎで張り付けられていましたこれでは何の効力もありません・・・・・・ダイライトの施工マニュアルではダイライトMS・MU共建設省告示1100号に準拠するとありす。

建設省告示1100号は合板を耐力壁の中で継ぎ接ぎする事を認めています。継ぎ目さえ適切に処理されていれば何ら支障はないのです。

●秀光ビルドの家を調査する

阪神間にある閑静な住宅街の中にその家(あくまでも記事にされた家ではありません)はありました。新築まもない事もあり、外見からは違反や構造的欠陥を認める事は出来ませんでした。

建築確認書を拝見しましたが、建築主が企業名で申請されているにも関わらず、会社印でなく認め印が押されていたとか数点の書類的不備はありましたが、建築基準法に違反した(図面と実際が違うとか)内容は認められませんでした。
中間検査。竣工検査とも検査機関の検査を受けており、検査済み書も発行されていました。

素人さんがよく気にする、ドアの軋みや床鳴りと云った内容の不備は散見されましたが、直ちに違反となるような内容はありませんでした。

私も日頃ハウスメーカーの家造りを散々こき下ろしていますので、別に秀光ビルドの肩を持つつもりは全くありません。
ただ今回の文春の記事は、「ただただコストを抑える為にとんでもない事をしている」と云う結論が先にあって、それを証明する為にどうにでも解釈できる事を、興味を引く為に過激な文章で装飾しているとの印象を受けました。

●本当に知ってもらいたいのはここです

ただし、今回私が調査した家(記事とは無関係の家)は、建築基準法に違反しない(週刊文春に書かれていたような違反建築ではない)家であると云うだけであって、地震に強く安全な家という訳ではありませんでした。
基準法上安全か否かを検討する項目の中に「壁量倍率」があります。壁量倍率が1.0を上回れば適法となりますが、この家は1.05でした。適法と云う意味ではギリギリセーフの範疇ですが、熊本地震では壁量倍率1.25(耐震等級2)の家が倒壊しています。

現在の建築基準法は建物の健全性を守るものではありません。人の生命を守る為の最低基準だったのですが、その最低基準さえも最近の地震結果から怪しいものになっています。
破壊的な地震が発生したら、玄関から逃げる事は諦め近くの窓を蹴破って(蹴破る前に割れていると思いますが)外に飛び出す様に助言しました。

配管がコンクリートに直接埋め込まれている
又、建築基準法に規定はありませんが、維持管理に関する問題が見受けられました。設備配管が給水管・排水管共に直接コンクリートに埋め込まれていたのです。
これでは、配管にやり替えの必要が生じた場合基礎コンクリートを割らなければなりません。

構造の検討を行わないまま、勝手に設備屋さんが穴を開けられるでしょうから、将来の不安要素の一つです。
同様に秀光ビルドの家はクーラー配管用のスリーブが設置されていないので、クーラーを取り付けする際に筋交いを切断する恐れもあります。

住宅業界も、建築基準法一本に頼る事を止め、真摯に耐震性能向上に努めるべきではと考えます。
不動産購入は云うに及ばず、一生を左右する人生最大のイベントです。
自分の収入ではこれが精一杯とローン計算だけで、世間相場に流されて安易に家造りを考えていませんか?
自分で自分の可能性を限定してしまう事は止めて、まずは専門家に相談してください。