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平成23年度長期優良住宅普及促進事業(助成金制度)が5月10日より募集開始されました。

平成22年に続き、長期優良住宅普及促進事業に基づく助成制度が行われます。22年度同様100万円
助成金のほかに、地域資源活用型住宅に申請した場合、120万円まで助成枠が拡大されます。
また、工務店が年間で受注する限度は22年度同様5棟になっています。手馴れた工務店に仕事が
集中する可能性があります。
弊社は、以前より住宅性能表示制度を活用した設計・監理体制をとっており、何の抵抗もなく
住宅性能表示制度に準拠した長期優良住宅 の申請を行いましたが、不慣れな設計事務所も多く
申請に多大な費用と期間を要した様です。また、弊社の料金体制は以前より建築確認申請はもとより
住宅性能表示制度申請・長期優良住宅申請も含んでおります。申請に新たな費用が発生することは
ありません。これを機会に是非助成金申請されることをお勧めします。

@ 対象となる住宅
(1)一般型
中小住宅生産者により供給される次の全ての要件を満たす長期優良住宅の建設を行う事業
所管行政庁による長期優良住宅建築等計画の認定を受けたものであること
補助事業の実績報告を行うまでに、一定の住宅履歴情報の適切な整備及び蓄積がなされていること
建設過程の公開により、関連事業者や消費者等への啓発を行うこと

(2)地域資源活用型
(1)の一般型の要件に加えて、次の全ての要件を満たす長期優良住宅の建設を行う事業
都道府県の認証制度等により産地証明等がなされている地域材を使用すること
構造材(柱・梁・桁・土台)の過半において上記の地域材を使用していること

A 補助金交付申請受付期間

平成23年5月10日(火)から8月31日(水)まで(消印有効)但し、募集枠に達しますと期間中でも
締め切る場合があります。また、諸条件により延長する場合もあります。

B 対象者

申請者は、以下の要件を全て満たす事業者です。
○ 年間の新築住宅供給戸数が50戸程度未満の住宅供給事業者
○ 建築主と住宅の建設工事請負契約を締結(又は買主と売買契約を締結※)し、
かつ当該住宅の建設工事を行う者
※ 建設業と宅地建物取引業を兼ねる者が、住宅の建設工事を行い、
かつその販売を自ら行う場合についても本事業の対象事業者となります。

C 補助額

対象住宅の建設に要する費用の1割以内の額で、かつ一般型の対象住宅1戸当たり100万円、
地域資源活用型の対象住宅1戸当たり120万円が上限となります。
申請受付期間内で補助を受けることのできる住宅の戸数は、一般型と地域資源活用型の
対象住宅の合計戸数で、一の事業者あたり5戸が上限となります。
なお、補助金相当額は、住宅の建築主又は買主に還元される必要があります。

D お問い合わせ

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長期優良住宅とは?
(H21.6.01)

福田元首相が提案した循環型社会の実現、その一環としてH21年6月に長期優良住宅制度が発足しました。
背景には色々あるのですが、何も新しい法律を作らなくても住宅性能表示制度を強化すれば
問題なく長期優良住宅が出来上がるのに・・・・と感じたのは私だけでは無いと思います。
事実、長期優良住宅の技術基準は殆ど住宅性能表示制度を踏襲したものです。

また急いで作ってしまった法律ですので、全体の構想がイマイチ定まっておりません。
税制や金利の優遇措置をこの法律の普及促進剤と考えているようですが、技術審査は
設計審査のみで、現場検査がありません。と云う事は申請通り施工されているかどうかは
住宅性能表示制度を活用していない限り、客観的に判断することが出来ません。

それに、主題である長期に渡る建物の保全については、適切な維持管理が出来てこそ
実現するのですが、維持管理方法は建築主まかせで、モデルとなる具体的方策が明示されていません。
いずれは、第三者機関で定期検査やメンテナンスを行う事が制度化されると予想しますが
現時点(H21.8.13現在)ではなにも決まっていません。

それでも出来てしまった法律です。前向きに運用する事のメリットを検証してみます。

長期優良住宅法の設立背景

日本の住宅の寿命は短い

イギリスは75年、アメリカは44年 これは住宅の平均耐用年数です。
それに比べ日本は26年。
短いですね・・・

これは、住宅に対する考え方や文化の違いが耐用年数の差になって表れています。
他国と比較して構造的に建物が脆弱であるとか、技術水準が劣るといった問題では無い様に思います。

単に木造の家は、シロアリ等の格好の餌で地震に弱く火事にも無力と考えるのは早計で、社寺仏閣にとどまらず、数百年を経て尚立派に機能している住宅が現存します

これは常日頃、住宅のメンテナンスを行う習慣が無く、屋根の葺き替え・外壁の塗り替えと云った大掛かりなリフォームとなると、
1:新築に比べ価格が不明確
2:費用の割りに耐用年数が劣る
3:全体的な耐用年数は延びない
等の理由で、繰り返しリフォームにお金をつぎ込むよりも、新築へと気持ちが傾いていくのが実情かと思います。

政府が考えている様に技術基準を定め、建物履歴を明確にすれば、国民はスクラップアンドビルドを辞めて、ストック循環型社会を受け入れて行くと云った単純なお話しではない様に思います。

中古住宅の流通が活発でない

欧米各国は新築住宅着工数よりも中古住宅取引件数の方がはるかに多くなっています。
なにも他国と歩調を合わせる必要もないと思いますが、世界的にエコロジーや循環型社会が叫ばれていれば、日本だけ強情も張れないのでしょう。

私も住宅の相談を受ける際、新築が良いか中古住宅が良いか、クライアントに訊ねますが、グラフの結果ぐらいの割合で、新築住宅を志向されます。
同じ金額を支払うと考えれば、建物は原価償却する分、中古住宅の方が割安感があります。同じ条件の家であれば、中古住宅の方が良い環境の物件を探す事が出来ます。
しかし、一般のクライアントは、同じお金を出すのに、はじめから汚れている、キズの付いた家には住みたくないと考える様です。

もう少し建物の維持管理をしっかりしていれば中古住宅にも触手が伸びても不思議ではありません。

中古住宅を改造して自分らしいライフスタイルを演出する試みは、今後もっと一般化していくでしょう。

生涯収入に対する住宅購入コストが高い

左のグラフは人が生涯のうちに支出する金額を日本人とヨーロッパ人とで比較したものです。

白い部分は食費や交通費と云った基本的な生活部分における支出を表しています。エンジ色の部分は住まいに要する費用、水色の部分は教育費や文化活動に要する費用です。
これを見ていると、基本的な部分は変わらないのですが、住宅関連の費用が大きすぎる為、
日本人は、真にゆとりのあるライフスタイルを演出することが出来なくなっています。

これは、建物だけに関わらず、土地も含めた全体的な不動産のコストを考えないと、中々ヨーロッパの様な生活は送れませんが、この法律を機会に今までのスクラップアンドビルドを改めようと考えるのは意味のある事かと考えます。


ハウスメーカーの動向

ハウスメーカーも長期優良住宅を意識している

左はハウスメーカーが最近出しているCMのキャラクターや画像です。
おひさまハイムはゼロ光熱費をアピールし、きこりんは環境保全と国産材活用をセールスポイントにしています。ジーヴォは外貼り断熱と太陽光発電、MJWoodは耐震住宅を売り物にしています。

ゼロ光熱費や太陽光発電は環境配慮。外貼り断熱は温熱等級。
耐震住宅は耐震等級とそれぞれ長期優良住宅の流れに沿って商品開発がなされています。

私たち建築家が造る家も、大きな流れに沿って長期優良住宅を意識せざるを得ません。デザインと話題性だけが建築家の造る家の代名詞の様にマスコミが騒ぎますが、大多数の建築家は住まう人の立場に立った、住まいやすさ・快適性を求める家を志向しています。

長期優良住宅の認定基準  (H21.12.01加筆)

長期優良住宅は下記項目のチェックを受けます。

1、劣化対策
2、耐震性
3、維持管理・更新の容易性
4、可変性
5、高齢者対策
6、省エネルギー対策
7、居住環境
8、住戸面積
9、維持保全計画

このうち、戸建住宅に適用されるものは、劣化対策・耐震性・省エネルギー対策で、維持管理に対しては専用配管の基準のみが
適用され、可変性・高齢者対策は不問となっています。

劣化対策 ○数世代にわたり住宅の構造躯体が使用できること
→構造躯体が少なくとも100年継続使用するための措置が講じられている。
劣化対策等級3+α
耐震性 ○極めてまれ(数百年に1度)に発生する地震に対し、継続利用のための改修の容易化を図るため、損傷のレベルの低減を図る。 耐震等級(倒壊等防止)2など
維持管理・
更新の容易性
○構造躯体に比べて耐用年数が短い内装・設備の維持管理がしやすいこと
→給排水管などの点検・補修・更新がしやすい
維持管理対策等級3
可変性 不問  
高齢者対策 不問  
省エネルギー性 ○必要な断熱性能などの省エネ性能が確保されていること
→省エネルギー判断基準(平成11年相当)に適合する
省エネルギー対策等級4
居住環境 ○地域の良好な景観形成に配慮されていること
→地域の街並みに調和する
地域により各行政庁で指導を受ける場合があります。
住戸面積 ○良好な居住水準を確保するために必要な規模があること
→戸建ては75平米以上、 少なくとも1つの階は40平米以上(階段部分を除く)
 
維持保全計画 ○定期点検、補修の計画がつくられていること